パリ2024オリンピック【サーフィン】日本代表紹介

この夏の一大イベントパリ2024オリンピックが7月26日から開催されます16日間のスポーツの祭典では全45競技が実施され、多くのファンやパリ市民、テレビの向こうの全世界の人を魅了します。
今回は7月27日から8月4日までの期間内の4日間開催されるサーフィンに出場する日本代表選手をご紹介します。

開催エリア:チョープー

パリ2024オリンピックで使用されるサーフィンの会場は伝説のサーフスポットとして有名なタヒチ島の「チョープー」です。

チョープーはフランス領ポリネシア・タヒチ島の静かな小村で、タヒチの小さい方の休火山タヒチ・イティの南西側に位置しています。チョープーの背中側に並ぶ山々の川から何千年にも渡り海へ水が流れ込んできた結果、河口付近の珊瑚礁が浸食されて天然のリーフパスが誕生しました。
このリーフパスで伝説と言われるあの波が作り出されます。パッサ・ハアヴェと呼ばれるこの波は強風に煽られ水蒸気を上げ、陸にぶつかるまで止まることはないため、チョープーが世界最恐の波のひとつと言われるようになりました。

チョープーをサーフシーンで有名にしたのは1998年に開催されたGotcha Tahiti Proで、この大会ではそれまでのプロレベルでは見たこともないような強烈な波が確認された。最終的にはオーストラリア人のコビー・アバートンがトロフィーを獲得しました。
この大会で連続する壮大で美しい波の数々に大会参加者全員が魅了されました。

そしてそれから2年後、レアード・ハミルトンがあの有名なミレニアム・ウェーブをライディングしたことでチョープーは世界で最もクレイジーなリーフブレイクというステータスを確実にしました。

写真:Ryan Miller

チョープーの魅力

チョープーが特別な理由は3つあります。

波の完成度の高さ

透明度の高い海から見る景色

リーフパスを抜けると素晴らしいマナ

波に乗るプレイヤーはもちろんのこと観客までもが壮大な自然の力と神秘のエナジーを感じれるこの聖地で開催されるパリ2024オリンピックは伝説の祭典になると確信しています。

写真:Pat Stacy

日本代表選手

本大会には4人の日本人選手がこの伝説の波と向き合います。

オリンピック史上初開催となった前回大会の東京2020では、五十嵐カノアが銀メダル。女子は、都筑有夢路が銅メダルに輝いています。

パリ2024では、男女各24名のトップサーファーたちが史上2回目となるオリンピックでのサーフィン競技に臨む。日本代表「波乗りジャパン」のメンバーは、2大会連続で代表に内定した五十嵐カノアを筆頭に、初出場となるコナー・オレアリー、稲葉玲王、松田詩野の4人が出場することが内定しており、パリでも表彰台を狙う。

写真:International Surfing Association

五十嵐カノア(いがらし・かのあ)

五十嵐カノア(いがらし・かのあ)

  • 生年月日:1997年10月1日(26歳)
  • 出身地:アメリカ合衆国カリフォルニア州
  • オリンピック歴:東京2020銀メダル
  • 主な戦績:2023年ワールドサーフリーグ(WSL)14位、2024年チャンピオンシップツアー(CT)第2戦ハーレープロ・サンセットビーチ(ハワイ・オアフ島)準優勝、2023年WSGエルサルバドル大会4位(アジア1位)、2022年CTタヒチ・プロ5位
  • スタンス:レギュラー

日本人の両親の影響で始めたサーフィンで幼少の頃から頭角を現した五十嵐カノア。「子どもの頃は、サーフィンでオリンピックに出るなんて夢にも思わなかった」とOlympics.comのインタビューで話したカノアは、サーフィンがオリンピック初登場となった東京2020で銀メダルを獲得した。今大会もメダル最有力候補で2大会連続で表彰台を狙います。

2022年の国際サーフィン連盟(ISA)ワールドサーフィンゲームズ(WSG)ハンティントンビーチ大会(米カリフォルニア)で五十嵐は、波乗りジャパンの団体優勝に貢献した。
2023年ワールドサーフリーグ(WSL)チャンピオンシップツアー(CT)での最終ランキングによりパリ2024出場枠を獲得。
パリ2024の会場と同じチョープーで行われるCTタヒチ・プロでは、2022年に5位に入っています。

コナー・オレアリー

コナー・オレアリー

  • 生年月日:1993年10月12日(30歳)
  • 出身地:オーストラリア・クロヌラ
  • オリンピック歴:オリンピック初代表
  • 主な戦績:2023年WSL11位、2024年CT第1戦レクサス・パイプ・プロ(ハワイ・オアフ島)3位
  • スタンス:グーフィー

元サーフィン日本チャンピオン日本人の母を持つオーストラリア生まれのコナー・オレアリー。
両親の影響で海を愛し幼少期からサーフィンを楽しむコナーは2021年シーズンから右肩にオーストラリアの国旗、左肩に日本の国旗を掲げて世界中の波に乗った。昨年11月に日本への帰化を果たしている。CTではこれまでに4度、チョープーの波と戦ってきたオレアリーは、今年5月にも参戦したCT第6戦タヒチ・プロでしっかり実績を残し本大会でも表彰台を狙います。
大柄な体格のグーフィースタンスで、豪快にチョープーの波に乗るコナーの躍動に期待したい。

稲葉玲王(いなば・れお)

稲葉玲王(いなば・れお)

  • 生年月日:1997年3月24日(27歳)
  • 出身地:千葉県一宮町
  • オリンピック歴:オリンピック初代表
  • 主な戦績: 2023年WSGエルサルバドル大会男子8位(アジア2位)、2023年ジャパンオープンオブサーフィン優勝
  • スタンス:グーフィー

前回大会の東京2020でサーフィン競技会場となった千葉県一宮町出身の稲葉玲王。
幼少の頃にサーフィンを始め、13歳でプロとしてデビューした逸材はサーフィンがオリンピックデビューした一宮からパリを目指す期待の選手です。WSGエルサルバドル大会でアジア勢2位となり代表内定を手にしました。

今年の4月と5月には本大会に標準をあわせ、会場となるタヒチ・チョープーでトレーニング合宿を実施しました。金メダルを狙うことを公言している稲葉は、チョープーで最高の波に出会えることを楽しみにしているという。最高の波をメイクした先に素晴らしい景色を私達にも魅せてくれることを願っています。

松田詩野(まつだ・しの)

松田詩野(まつだ・しの)

  • 生年月日:2002年8月13日(21歳)
  • 出身地:神奈川県茅ヶ崎市
  • オリンピック歴:オリンピック初代表
  • 主な戦績:2023年WSGエルサルバドル大会女子13位(アジア1位)、2023年WSLラウニオン・インターナショナルプロ(フィリピン)優勝、2019年ジャパンオープンオブサーフィン優勝
  • スタンス:グーフィー

まだ幼い中学生でプロデビューを果たした逸材は日本代表への道を一気に駆け上がりました。
東京2020では条件付きで代表内定を得ながら目前で出場を逃し悔しい思いをしただけに今大会にかける思いは人一倍だと感じます。そんな松田は2023年WSGエルサルバドル大会で自らの手でパリ2024の出場権を獲得しました。
4月からは現地に入り調整を行っています。

東京2020代表の都筑有夢路、前田マヒナがパリ出場を逃した中、日本女子サーフィン界唯一の出場となりパリでの活躍が今後の日本女子サーフィン界の新たなムーブメントを期待されています。

開幕スケジュール

男女共に7月27日に1回戦が開催されます。
連日の開催を経て7月31日の日本時間10:34から男子決勝、11:15女子決勝が行われます。

是非日本人選手の活躍を期待し、応援しましょう。

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